平成30年度 
消防官募集

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  • 2018年09月26日 平成30年度の自動車整備選考案内を更新しました。 詳細はこちら。

                   火災の原因を
                    究明することで、
                    罹災者の立ち直りと
                    再発防止につなげる。
                

予防部 調査課 平成22年入庁

決定的な物証を見つけるまで
粘り強く調査を続ける

予防部 調査課 平成22年入庁

私は大学の化学系の学科を卒業したあと約4年、半導体関連の商社でセールスエンジニアを務め、一念発起して東京消防庁に転職しました。もともと「人の助けになる」消防は、誇りの持てる仕事だと興味があり、新卒時にもどちらに進むか迷いました。最終的に商社を選んだのですが、どうしても消防庁で働く夢が忘れられず転職を決めました。
現在私が所属する本庁の調査課は、各消防署で行っている火災調査のとりまとめや支援が主な役割になります。その中で私は、より現場に近い原因調査係の一員として、規模の大きな火災や原因究明の難しいもの、社会的に注目度の高い災害の調査に加わっています。入庁3年目から都内北部の消防署で調査係に所属し、1年半前に今の部署に来ました。本庁の調査課は都内で発生するすべての事案が対象になるため、幅広い経験を積むことができるのが大きな特色です。私もこの1年半の間に新宿ゴールデン街の火災、築地場外市場や羽田の航空機火災など多様な事案の調査に携わっています。
「発掘」と言って、すべてが燃え尽くしたような現場に入り、「焼けた物」をかき分けながら1本のタバコのフィルターや焦げた電線を探し出すのが火災調査の仕事。あまり颯爽とはしていないかもしれませんが、そうした地道な努力で物証を見つけ、知識を集めて火災の原因を突き止めることがり災者が立ち直る力になり、再発防止にも役立つのです。私は理詰めで真実を探るのが好きで、火災調査も自ら希望しました。火災の発生には必ず原因があります。「発掘」をして原因を解明し、庁内の各部署と連携して都民の方たちに注意を促し、同じ災害の発生防止に寄与できることにやりがいを感じています。

決定的な物証を見つけるまで粘り強く「灰かき」を続ける
  • これまでのキャリア

    ポンプ隊員
    特別消火中隊員

  • 消防署の調査係員

  • 本庁 予防部調査課
    原因調査係員

今後の目標

主任調査員として
火災調査を担いたい

調査課の原因調査係の中には車両・電気・燃焼という3つのチームがあり、私は燃焼班に所属しています。日々の調査活動はチームを超えて協力しながら行っていますが、それぞれに専門性があり、燃焼班が専門とするのはガスコンロや石油ファンヒーターなどの燃焼機器に関連する火災。車両は自動車、電気は電気機器や屋内配線がらみの事故についてとくに専門性を磨いているわけです。
当面の目標は、担当する燃焼機器に対する知識を高めるとともに、車両や電気についての知識も増やすこと。車両や電機関連の調査に加わることもあるので幅広い知識が必要です。そして先々は、主任調査員として消防署の火災調査業務に携わりたいと考えています。主任調査員は、調査の結論を出す、より責任の重い立場。それを担うには、もっと力をつけなければなりません。

  • 培った調査の知見を庁外にも提供する

    培った調査の知見を
    庁外にも提供する

    首都・東京の消防機関で様々な災害に関わり、組織も充実していることから、本庁の調査課は自分たちが培った知見を他の消防に活かしてもらう役割も担っています。具体的な活動の1つが「支援講師」で、総務省の消防大学校や他の自治体の消防学校に赴き、火災調査に関する講義を行っています。また、特殊な災害状況に直面した消防本部から調査方法の相談を受けることも少なくありません。
    さらに、東京消防庁の中でも「方面教養」という新たな取り組みに加わっています。防火・防災活動の進展もあって、都内の火災件数は減少に向かっています。喜ばしいのは確かですが、職員が実際の火災現場を経験しにくくなっている面もあります。それを補うため、大規模な火災の調査に管轄エリアを超えて職員を呼び、現場知識を深めてもらおうという取り組みです。

  • 原因究明により大規模な製品リコールにも

    原因究明により
    大規模な製品リコールにも

    火災原因の調査を進めた結果、電気製品やガス機器など製品に問題があると判断すれば、製造メーカーに製品の改善やリコールを促すことがあります。メーカー等に再発の危険性を理解してもらうため、そのやりとりはまさに「理詰め」。本庁にある製品を分解して調査する「鑑識室」で、製造メーカー等の関係者とともに、現場から回収した部品を1つひとつ確認。この部品には問題がないので使用方法のミスとは考えられない。この部品から火が出たと考えられ、原因は設計か製造の不良にあるのではないか、と一緒に検証していくのです。
    私たちの調査の主目的は、火災原因を究明して改善を進め、その後の同様の火災を防ぐことにあります。リコールになればメーカーの負担も大きく、簡単には受け入れてくれません。それを納得してもらうために、火災調査のプロとして高度な分析力が欠かせません。