法 律

最も大きな消防組織に、
法律の知識が活かせる場所がある

消防署 予防課/平成22年入庁

学生時代に学んでいたこと

私は父が警察官だったことから、人々の安全を守る公務員に強く興味を抱いていました。大学では法学部を専攻していたこともあり、学んでいた法律の知識を火災予防に活かしたいと思ったのがきっかけで、消防官を志望しました。中でも東京消防庁を選んだのは、最も組織の規模が大きくレベルも高いこと。最も自分を成長させられる場所だと感じたからです。入社後は多摩西部にある消防署でポンプ隊、査察係、予防係を歴任し、現在は23区内の消防署で予防係に勤務。現在の係は法律を扱う部署なので、学生時代に身につけた法律の素養が、日常的に活かせているのを実感しています。

現在の仕事

現在私は予防係で建設予定の建物の火災予防を管理しています。建物が法令に遵守して建てられるかどうかを確認するこの仕事は、建築計画の段階で事前相談を受けることから始まり、確認申請の受付、施工工事が始まれば中間検査、終われば竣工検査と、1〜2年かけて建設の最初から最後まで携わります。その間にはビルダー側から質問を何度も受けるので相談業務も重要な役割です。
これまで手がけた建物で記憶に残っているのは、ある商業施設のテナントの入れ替え時。同じ建物でもテナントが間仕切りを変えたり業態を変えることで、消防用設備も法規
制も異なります。その際には、法律や条例を説明・指導しないといけないのですが、学生時代に法律を学んでいたことから“読み解く力”が備わっているので、仕事も進めやすいと感じ、印象に残っています。しかし法律に全てのことが書いてあるわけではありません。法律が現実に対応できていない場合には火災予防の観点から最も適切な解を導き出す力が必要です。そういう場合は適当に答えるのではなく、自分で調べて勉強する。また上司や同僚にも相談する。そんな姿勢が大切です。全く同じ仕事などひとつもないので、毎日が勉強と成長の連続です。

目標について

私は東日本大震災で仕事に対する意識が変わりました。「安全とはどんなものだろう」ということをそれまで以上に考えるようになったのです。震災前は法令を守って正確に進めるだけだったのですが、現在は法令通りに建物を建てるだけでは予防ではないと考えています。例えば「実際に災害が起きた時に消防隊がどのように活動するのか」ということまで深くイメージし、防火・防災を心がけています。
現在私は消防庁内の資格「上級予防技術」を持っているの
ですが、今後は「消防設備士」の資格も取得し、幅広い知識を身につけて、さらに防火・防災を突き詰めていきたいです。私たちが手がけているのは、日本の首都・東京の大きな建造物。自分の名前が残るような大きな仕事で、家族や友人に誇れ、自分にも胸を張れるやりがいがあります。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を目前に控え、新しい建物も続々と建設予定の東京で、どんな方が利用しても安全な建物の建築に携わりたいです。