学生・学校教官からのメッセージ

一番大切なことは、
消防士としての心構え、
“常に人の為であれ”

消防学校教官

さまざまな消防署において、ポンプ隊員から始まり、予備救急機関員、指揮車機関員、はしご隊長、中隊長を経て、現在は消防学校で初任教養係教官として基礎教育(座学・実科)を教えています。自分のクラスを半年間教えて、また半年後に新しい学生が入って来ます。座学は、消防所員の心構えから始まり、消防活動に必要な知識。実科は、学校のグランドを使って消防活動訓練の内容をそのままに、消防署に行ったときの必要な知識と技術を、身体を使って教えています。私自身が消防学校生の頃はどう考えていたのか。当時はどう教わっていたかなど、自分の経験値を踏まえて、その都度どのような指導方法が良いのかを考えています。「教官は怖い」というイメージがありますが、基本的には心優しい教官が多く、人の優しさを感じる場面に触れる機会が多い職場です。引いてはそれが、自分の為ではなく、人の為。都民の笑顔や感謝されることへのやりがいにも繋がっていきます。自分一人の力ではできないことも、仲間がいるからこそできたと感じられるのです。
実際の業務では訓練よりも過酷な場面が多くあるので、消防士としての自覚や責任感が学生たちに育まれるよう、自分達で考えどんどんと意識改革するよう指導しています。その結果、必然的にチームワークや連帯感が生まれ、協調性が育まれてきます。「自分の分身を育てろ」。かつての上司に言われた言葉です。この言葉を胸に日々基礎教育を実践しています。

机上ではわからない
消防の使命と
奥深さを学べる

消防学校学生(専門系)

中学生時代に消防訓練を見て消防に興味をもちました。消防の仕事について調べる中でハイパーレスキュー隊に憧れを抱きました。ハイパーレスキュー隊は建物に侵入して人命救助を行うイメージをもっていましたので、高等専門学校の建築学科で設計や建物の素材について学びました。高専では都市計画や地域防災を学ぶ授業がきっかけとなり、それまで学んでいた建築と消防が密接に結びつくと知り、予防や防災に関心をもつようになりました。その後、より深い知識を学ぼうと大学へ編入。防災・建築に関する専門知識を習得した後、専門系で東京消防庁へ入庁しました。入校前は、体力面の不安と厳しい規律に不安を感じていましたが、同期と自主訓練することで体力は向上しました。厳しい規律も、消防官として現場に出て都民と接する際に言動に乱れがあっては不信感につながるという点を入校後教わることができました。学校生活で印象に残っているのは、予防係の経験をもつ教官が言った「攻めの予防」という言葉です。消火や救助は災害が起こるから発生する業務ですが、予防は災害そのものを起こさないために建物や街から危険性をなくさなければいけません。しかし、それまでの私は都民の方々に希望されて防災指導を行うものだと考えていました。教官からは、建物に潜む危険性などを自ら都民へ発信し喧伝していく姿勢が大事だと教えていただきました。現在は同じ予防業務を目指す仲間と目標を共有しながら自主的に勉強や訓練を続けています。また私と同じく専門系で入庁した同期もおり、それぞれの得意分野を活かして互いに切磋琢磨しています。専門知識をもった消防官が増えれば、消防の新しいカタチが生まれると思いますので、多くの方に東京消防庁を目指してもらいたいです。

いつも仲間がそばにいる。
だから深い信頼が生まれる

消防学校学生(Ⅰ類)

東日本大震災が起こった時、被災地の様子をテレビで見ていたときです。。福島第一原発へ懸命に放水を行う隊員の姿に深く感動し、消防の仕事を志しました。消防官に必要な知識や技術を身につけたいと思い、救急救命士の資格を取得できる大学へ進みました。大学では東京消防庁のOBの方々が非常勤講師として働いており、先生方から化学災害技術研修などの専門知識を学べる研修制度や、航空消防救助機動部隊のような特殊部隊があることを教えられました。東京消防庁なら入庁後も自らの能力を高めていけると考え、消防の中でも東京消防庁を志しました。在学中に救急救命士の資格を取得。またロープを使った訓練などを経験し自信をもって消防学校へ入校しました。しかし実際の装備を身につけて行う訓練は想像よりも過酷で、同期との体力の差を痛感し自信を失うこともありました。そんな時、同期が「何をしているんだ。いいから訓練だ、走るぞ」と声をかけてくれました。皆も訓練を終えたばかりで疲れているはずなのに、自主訓練に付き合ってくれたんです。そのおかげでどんな困難も乗り越えることができました。訓練でも実際の災害現場でも常に危険はつきものです。仲間同士の連携や信頼は非常に重要ですので、一人でも至らない点があればチーム全員で改善を図っていくことが大切になります。信頼しあえる仲間が身近にいる消防学校はそんなチームワークの大切さを学べる素晴らしい環境です。

同期や教官たちとの触れ合いが
私に新しい力と目標をくれた

消防学校学生

高校生の頃、友人に誘われて東京マラソンのボランティア活動に参加した私は給水や給食、救護所の受付などを担当しました。その中でAEDを背負う大学生へのサポートや救急事態に備える消防特別警戒を実施している消防官の姿に憧れ、救急隊員へ興味を持ちました。大学時代部活動で行っていたライフセービングで、東京消防庁の方々と関わる機会を持ちました。彼らから仕事内容や消防学校について教えてもらうことができました。地元・東京を守るという使命と幅広い分野で活躍できることから東京消防庁を第一志望に考え、少しでも合格率をあげるためにⅠ類とⅡ類を併願して受験。消防学校に入校する前は先輩職員から「厳しいところだ」と言われていましたが、入校後は教官や助教に手厚く教えていただけているため、不安はありません。私は大学で救急救命士の資格を取得したため、救急救命の訓練を行う際は同期に指導する立場を任せられました。自分がしっかりしなければ同期を危険な目にあわせてしまうので、自主的に救命の仕方などをわかりやすく教えられるよう復習をしています。また幅広い年齢層が集うⅡ類で入庁したことで自分の考え方が広がったと思います。人生経験が多い年上の同期からは人間関係でのアドバイスをもらったり、年下の同期からは成長へのやる気をもらったりと毎日刺激を受けています。そこから双方が納得できる意見やアイデアを考えられるようになりました。私の想像よりも、消防学校は人とのコミュニケーションが活発な環境です。周囲に気を配りながらお互い成長し合える消防官を目指し、同期とともに多くの技術と知識を身につけたいと思います。