STEP UP TALK

STEP UP TALK 04

災害の発生・拡大を抑え
安全な街づくりに貢献する。

査察係

平成15年入庁
消防署 査察係

ポンプ機関員

3年目に叶った入庁時の目標

4年前から予防業務を担当していますが、私のもともとの入庁動機は「消防車の運転を担いたい」というものでした。また、お金では決して買えない「人の命」に携わることも、消防の仕事を選んだ理由の1つでした。

そんな経緯もあって入庁後は一直線にポンプ機関員を目指し、3年目には資格を取得、その半年後には正規の機関員に任命されました。第一の目標だったポンプ機関員になった喜びを感じつつ、自分の変化に気づいたのは本庁からの指令に対する意識でした。自分の隊が出場するなら機関員は真っ先に動く必要があるので、指令が流れた瞬間に気が引き締まります。また、遠く離れた地域の出場指令でも地図を見て経路をシミュレーションするなど、良い緊張感を持って仕事をすることができました。さらにこの間、上司の勧めもあって1ヵ月を超える研修を受け救急の資格も取得しています。

救急隊

活動の中心がポンプ隊から救急隊へ

7年目を迎えて署を移り、最初はポンプ小隊長などを務めていたのですが、やがて救急の機関員や隊長を担うことが増えました。同じ機関員でもポンプ車と救急車では求められるものが異なり、特に幅広いエリアの地理に精通していないと救急機関員は仕事になりません。搬送者が希望するかかりつけの病院によっては、東京消防庁管轄外の他県などまで行くことがあるのです。そのため非番の日には、自ら病院の場所などを調査し回っていました。

そうした日々が2年ほど続いた後、突如告げられたのが予防業務への署内異動です。当時、私は夜間の大学で建築を学んでおり、建築の知識が活かせる職種へと人事担当者が考えてくれたのかもしれません。ただ、本人はまだポンプ機関員にこだわりがあったのですが——。ちなみに大学に通い始めたのは、高校卒業から10年近くが経って「学び」への想いが高まったのと、仕事を通じて「建築の知識は消防活動にも活きる」と感じていたのが理由でした。

予防業務・建築担当

自分の役割が果たせない悔しさと、
予防への関心をバネに

予防業務に移って最初に担当したのが「予防係建築担当」でした。新規建築物について設計段階から防火上の問題点がないかチェックし、竣工後にも検査と指導を行う仕事で、極度に専門化しているため当初はまったく話についていけませんでした。大学で学んでいる建築の知識がそのまま活きる世界ではなかったのです。指導すべき立場の自分が、相手の業者さんに教えられながら仕事をしている状況が悔しく、予防でもプロになろうと一念発起しました。

また、少し前から予防業務に興味を持ち始めていたという事実もありました。きっかけは、ある災害現場。私の息子と同年代の男の子が災害で亡くなり、居合わせた半狂乱状態のご両親が自分と重なり、「災害を未然に防ぎたい」と痛切に思ったのです。そうして徐々に自分の中で、機関員から予防業務へと目標の切り替えが進んでいきました。

予防業務・建物査察

査察先から「安心した」と感謝される仕事

予防業務に移ってからは1年ごとに担当が変わり、建築担当、火災現場の調査、危険物施設の検査を経て、現在は火災予防査察を担当しています。管内の建物を回り立ち入り調査をするもので、問題点を見つければ改善を指導し、重大な法令違反には違反処理を行います。査察というと物々しく感じるかもしれませんが、実は「現状を見てもらい、安全のための指導をしてもらって安心した」と、査察先から感謝されることのほうが多い仕事です。

先々の目標は、再び建築担当になること。専門的な領域を理解すれば、自分が得た建築の知識を活かせる場面も増えるに違いありません。そして消防+建築という独自の立場から、住宅やオフィスビル、商業施設の建設を助け、街の発展に寄与する醍醐味をぜひ味わいたいと思っています。