EXPANDING CAREER
EXPANDING
CAREER
活かせる・広がるキャリア
東京消防庁には多種多様な業務があり、そこで活かせる知識や経験、個性もさまざまです。
一見すると消防の仕事とは関係無さそうに思えるものでも、実は強固な組織づくりに役立っているのです。
ぜひ“あなたらしさ”を、東京の安全・安心を守る力に変えてください。
多様化する災害に対応するためには、幅広い知識や知恵の集結が不可欠です。
東京消防庁の魅力を再発見し
新たな道を切り拓く
デジタル技術で組織改革に挑む
企画調整部 企画課 平成23年入庁 長野県出身
長野県出身
消防署でポンプ隊や特別消火中隊として活動していましたが、入庁5年目に総務部情報通信課へ異動し、情報処理システムを円滑に運用できるよう機器などの維持、管理及び改善を行い、事務処理効率の向上を図るためシステム運用上の指導や技術支援業務などに携わりました。人事異動を機に新たな情報処理の分野に携わり、東京消防庁の業務の多様性を改めて認識するとともに自分の可能性を広げることができる職場であると実感しました。その後、東京都との人事交流として当庁の各部署から数十人の職員が派遣され、私は情報通信課からの派遣員としてICT推進部という部署で業務に取り組んできました。派遣1年目は、都庁のシステム更新に合わせた関連事業所との通信インフラの強化に携わり、2年目には都庁内のネットワークの拡充を担当しました。ICTという領域を通じて、都庁と東京消防庁の業務がどのように連携しているのかを理解することができ、大変貴重な経験となりました。派遣から戻った令和3年4月に、東京都は「東京都デジタルファースト条例」を施行し、行政手続きのデジタル化などを通じた都民へのサービス品質のアップグレードを始めました。私が現在所属する企画調整部企画課では、そうした動きに合わせた施策を企画、立案及び調整を行うとともに、デジタル活用による庁内の業務改善の推進を担っています。東京都の派遣で学んだ情報通信に特化した知識や技術、経験はこれからの消防人生を歩んでいくうえで、かけがえのない財産となりました。これまでの経験で、東京消防庁には大学などで学んできた分野を活かす仕事だけでなく、入庁してからも自分のキャリアや専門性を高められるなど、仕事の領域が広いことを知りました。自分の得意分野を伸ばすことも、様々な業務に目を向けて新たな分野に挑戦することもできる当庁で、組織運営を支える職員となれるよう日々の業務に励んでいきたいと考えています。
研修制度を活用し
防災部 震災対策課 平成17年入庁 東京都出身自分の専門性をさらに高める
いつ起きるか分からない自然災害に備える
東京都出身
約1400万人が暮らす東京で首都直下地震や大規模風水害が発生した場合、地域の防災力を高めなければ甚大な被害に見舞われることが危惧されています。消防官として、この大都市東京の防災行政に携わりたいと思い、東京消防庁への入庁を決めました。初めに配属された消防署の管轄区域内には荒川が流れており、もし荒川が決壊した場合には約5mの浸水が予測されていました。「荒川の決壊により119番通報が相次ぐ中、消防はどのように人命救助にあたれば、最も救命率を上げることができるのか」と考えるようになりました。そのようなときに、大学などで消防業務に必要な専門的知識・技能を修得することができる委託研修制度の存在を知り、自然災害のリスク評価を学ぶことができる筑波大学大学院の委託研修選考に挑戦しました。大学院ではリスク工学を専攻し、自然災害への脆弱性や避難安全性、災害のリスク認知など、様々なリスク評価手法を学びました。また、在学中に東日本大震災が発生し、岩手県と宮城県を中心に津波火災の発生原因について現地調査を行い、分析した結果を学会で発表するなどの貴重な経験を得ることができました。2年間の大学院での研修修了後、消防署勤務を経て、内閣府(防災担当)に派遣されることとなりました。内閣府では火山対策担当として、主に大規模噴火時の首都圏への影響評価や火山周辺に立地する事業所の避難確保計画の作成支援などの業務に携わりました。富士山が大規模噴火した場合の社会的な影響調査は、警察庁や国土交通省等の各省庁の他、物流業や小売業、輸送業等へヒアリングをするとともに、火山専門家や社会学者等を交えた会議を実施するなど、国家機関でしか経験できない業務に携わることができ、これまでの経験を活かして災害に強いまちづくりに貢献していきたいと強く思いました。現在は本庁の防災部震災対策課で、主に火山災害時にも当庁が任務を果たせるように、諸課題を整理しながら基本方針の作成に取り組んでいます。自然災害から身を守るためには、住む場所の危険性を認識することが重要となります。今後はその危険性をより多くの人々に知ってもらうため、防災について学ぶ場を提供したり、年齢に応じた防災指導を考えたりと地域の防災力を向上させ、人々の命を守るという使命を果たしていきたいと考えています。