子育て×仕事座談会

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デイタイム救急
K.Mさん
消防署 2016年入庁大学で救急救命士の資格を取得後、東京消防庁に入庁。ポンプ隊員、指揮隊伝令、救急隊員などを経験し、2023年より妊娠出産休暇を取得。出産後部分休業※にて職場復帰。現在は当庁職員である配偶者とともに仕事と子育てを両立しながら防災安全係員兼デイタイム救急隊員として働く。
※正規の勤務時間の始めと終わりを30分単位、1日2時間以内で勤務時間を短縮できる制度
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情報担当
A.Kさん
消防署 2014年入庁大学卒業後東京消防庁に入庁。ポンプ隊員として災害対応にあたるとともに、消防団活動の支援など震災・防災対策分野を経験。2023年配偶者の第一子出産の際、育児休業を取得しその後職場復帰。現在は指揮隊情報担当として交替制勤務を続けながら仕事と子育てを両立している。

二人は2023年に妊娠出産休暇、育児休業をそれぞれ取得されていますが、産休・育休前後に不安はありましたか?

それまで救急隊員として働いていましたが、妊娠判明後に毎日勤務になりました。最初は初めての毎日勤務に戸惑いや、救急救命士として救急現場で働きたい!という思いがあり、正直複雑な気持ちでした。

夫婦で協力して子育てをしたいという気持ちは前からありましたが、消防署で部下をまとめる役割を担っていたため、育児休業を取得することで一緒に働く同僚や部下に迷惑がかかるのではないか、との不安がありました。
不安や戸惑い、悩みはどのように解決をしましたか?

上司の支えやアドバイスが非常に大きかったです。先輩方に相談し、経験談を聞けたことで自分の身体や生まれてくる子供のことを最優先に考えられるようになり、前向きに仕事に取り組めるようになりました。

私の場合は、育児休業について上司に相談したところ、必要な手続きや引継ぎのスケジュール調整をサポートしてくれるなど、ネガティブな反応は全くなかったです。計画的に仕事を進めることができたので、引継ぎもスムーズに進めることができました。

K.Mさんは出産後に部分休業を取得し復職していますが、
働き方は以前と変わりましたか?

はい、復職後は保育園の送迎のため自宅から近い勤務地を希望※し、職場を変更しました。現在は泊まり勤務のないデイタイム救急隊員として救命士の資格を活かして働いています。
仕事と子育てを両立する上で工夫していることはありますか?

子供の急な体調不良で突然休暇申請をするときもあるので、引継ぎができるように仕事の経過を細かく残すように工夫しています。また、周囲の理解もあるのでスケジュール管理を意識して子供の行事関係は配偶者とともに積極的に参加するようにしています。

私も子供の体調不良や行事などで休暇申請をすることがあるので、日頃の業務で恩返しができるよう部下の指導育成などに力を入れています。また、夫婦のどちらかに負担が偏らないように役割分担をしながら子育てに取り組んでいます。

東京消防庁の制度やサポートで助かっていることはありますか?

所属間交流会の制度です。キャリアプランの形成や仕事と子育ての両立の参考となる職員(ロールモデル)とオンラインで定期的に交流をする機会があるのですが、自分と似た女性先輩職員の話を聞けたことでキャリアプランを改めて考える良い機会になりました。

私は家族待機宿舎です。子育て世代が多く住んでいるため、子供の夜泣きや足音などの騒音もお互い様だから、という感じでおおらかな人が多く助かっています。また、金銭面の負担軽減にも繋がるので収入減を気にすることなく育児休業を取得できました。
最後に、今後のキャリアプランとメッセージをお願いします

仕事と子育て、家庭の両立は大変ですが、子供にとっていつでもかっこいい母でありたいなと思います。今後は救急隊長など、救急分野で部下の指導育成に携わりたいです。また、自分の経験を活かして男性女性問わずもっと働きやすい職場環境や制度の整備にも取り組んでいきたいです。

子育てに集中する時間を設け子育ての大変さを配偶者と共有できたことで、夫婦で協力することの大切さを実感できました。男性職員の育児休業取得率は35.7%(令和5年度)ですが、部下には積極的に取得を促しています。職場では更なるキャリアアップを目指し、家庭では子供との時間を大切にして、たくさん思い出を作ってあげたいです。